日本郵便・ゆうちょ銀行はどこへ行くのか

2007年の民営化によりそれまで『郵便局』だった組織が5つの株式会社に分割されたのは御存知のとおりです。

「かんぽ生命」のニュースはさて置き、本日のコラムは郵便と銀行です。
行政書士は業務のために郵便を頻繁に利用します。
レターパックはその便利さから多用しますが、普通郵便もよく利用します。

本年2021年10月から運用の変更が行なわれました。

(1) 郵便が到着するまでの日数が長くなった

■9月までは週末に差し出し→月曜に到着していた地域
■10月以降は→火曜日に到着
平日差出→例えば都内23区の同一区内も中1日おいて月曜差出→水曜到着、と変わります。
集荷スケジュールも関連するため金曜日夕方に投函した郵便が23区内間で翌週の火曜日に到着する、という事態にもなることもあります。

(2) 土曜日に普通郵便が配達されなくなった

9月まで「土曜日に到着する予定の資料を確認したうえで、土日で書類作成を完成させよう。」というスケジュールを組むことがありましたが、10月からは受取る郵便が普通ではこれができなくなりました。
むろん速達扱い等の郵便は土曜日にも配達されます。

(3) 追跡できないタイプの郵便が行方不明になる事も現実に起こります。
役所から送付される重要な個人情報にかかる書類については行方不明を防止するため、当事務所では返送用封筒をレターパック等にしています。

また、2021年11月、つまり最近のニュースに赤羽郵便局の課長代理が郵便物を不正に開封し、クレジットカードや商品券を盗んで使っていたという事件がありました。

(4) 【2022年1月17日から】
赤い文字の払込票(払込料金加入者負担)であっても現金の場合は110円の手数料

現在は支払側が手数料無しで払込みをしている送金は、商品代金の支払いや各種会費の納入などでよく見る形態です。
来年1月17日からは、この払込票であっても現金で支払う場合は、支払いをする側に110円の加算料金が発生します。

2022年1月17日からは110円の追加料金(支払人払い)
これまで安い料金で、すぐに・必ず到着することが当然と考えていた郵便ですが、今後は郵便以外の手段を選ぶ利用者が増えるのか、または付随するサービス(転居サービス、etc.)が独特なので今後も利用者が郵便を選ぶのか、先行きが気になります。

ゆうちょ銀行にある口座への振込は、これまでも銀行のオンライン・バンキングで送金手続きができない・振込用の別の番号を確認する必要がある等、多少の不便がありました。
しかし払込料金がかからない点が利点となり、商業上でかなり利用されていたように思います。
この利点が失われ、利用者が減っていくのではないかという懸念があります。

むろん、ほとんどの職員の方々は真面目に忙しく業務をおこなっていることが事実ですが、今まで当たり前と感じていた郵便関連サービスがどうなるのか、企業ほど大量に利用はしませんが注目したいものです。