小さな会社の総務は忙しい 法令の知識で効率化とスキルアップ
「総務」の仕事の内容を誤解している人が多いのが現実。
昭和の時代の小さな会社の総務のイメージなのでしょうか。
・文具を揃える
・来客や電話の応対
・新聞定期購入
・事務所内の清掃
・壊れた備品の修理作業
・弁当の手配
・・・2021年の今でもこのような認識を持っている一般の方は多いようです。
実際には、小さな会社の総務の業務は庶務~法務まで広範囲をカバーします。
※本リストは一例であり、企業により業務はそれぞれです。
総務の担当範囲 例
法務部・人事部の無い企業では法務系・人事系(労務管理・採用・制度企画)も担当することがあり、FAX機の紙詰まりを直しているだけの業務とは次元を異にします。
IT担当がなければ社内システムも総務の担当となり、経理業務を兼任する会社もあるでしょう。
小さな会社の総務は業務範囲が広く、忙しいのです。
総務の担当者として、業務の効率化と自身のスキルアップに何が必要か。
その一つに「法令の知識を身につける」が挙げられます。
・取締役会の招集、開催頻度、
・株主総会の定足数、
・当社の定款の内容は実態に合っているか、経営に役立つ規定か、
・社外との契約、社員との契約
・マイナンバーの取扱い
・許認可申請、何が事業に必要か
・外国人従業員の適正な在留資格
・個人情報保護法における事業者の責務
・会社の機関設計のために会社法の規定を知る
・・・etc.
法令の確認を要することを総務が認識し、具体的な作業に関しては各ジャンルの専門家に依頼することも良いでしょう。
法を知っていることによって、するべき業務を認識することから始まります。
法人事業に関連する重要な法の例
1. 税法各種
2. 労働基準法
3. 会社法、商法
4. 事業に対応する各種の業法
5. 景品表示法
6. 個人情報保護法 等
◇ミニ知識 法令とは何か◇
一般的に、法律と行政機関の命令を併せて「法令」といっています。
憲法 条約 法律
政令 府省令
告示 規則
庁令 訓令 通達など
法律を知りたいときは政府が管理している「e-GOV」で条文を見ることができます。
横書きで読みやすく、条件を設定し用語から検索することも可能です。
たまにルビがふってあります。
行政機関の発する命令は当該機関のwebサイト等で確認できます。
自分が庶務業務を希望するか、株主総会などを法令に沿って運営し適法な議事録作成・備置をする総務になりたいか、
人それぞれにキャリアへの考え方は異なります。
しかし庶務業務だけであっても総務には個人情報保護や契約行為は付いてまわります。
法令を知ってスキルアップしトラブル発生を未然に防ぐことができれば、業務の効率化と完成度アップが実現されることでしょう。
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当事務所では、小さな会社の総務・法務のサポートを承ります。
『設立時の“とりあえず”の定款と社内規程』について、社内の現状・現行法令の兼合いで改善することもお勧めしています。
社内状況の確認~リーガル・リスクをマッピングし、緊急度合いの高さ・現実にできることのバランスを考慮し、目標に合わせたレベルで“やり過ぎない”管理業務改善を御提案します。