カルロス・ゴーン会長の逮捕
昨日(2018年11月19日)のニュースには大変な驚きを感じました。
当初の時点でテレビのニュースが、しきりに“申告”という用語だけを使用しており、「金融商品取引法」における違反行為としては違和感があり、税法メインの違法行為かとも受け取れました。
夜10時から日産自動車の西川社長による会見がおこなわれ、そこで我々一般人も今回の事件の概略を知ることができました。
有価証券報告書への虚偽記載はゴーン会長一人でできるものでもなく、各部署、各取締役、監査法人等の状況もこれから解明されるのでしょうか。つい、ゴーン会長がX-Smart.のような開示書類作成ツールで作業している画を想像してしまいました。(このような場合に不謹慎でした)
期末~決算発表~株主総会というのは企業管理部門の業務の中でも、重要な、非常に大変な、そしてやりがいのある業務です。
その苦労がこのような事に利用されたのでは、担当社員にとっては大きなショックです。
これだけの巨大企業のため、ルノー、三菱自動車はもちろんのこと数多くの関係会社まで及ぼす影響は計り知れません。現在のように企業統治が望まれている時代に、一部の経営者だけが原因でこのような事態に至ったのでは、更に制度の見直しが必要になるのでしょうか。
ゴーン会長にとっても、更にグローバルな飛躍が望めそうであった人生がこの件でどうなるのか、予測できなかったわけはありません。日本以外の国、特にフランスでは本件についても受け取り方に温度差が大きい様子から別の展開があり得るのかもしれません。
それにしても日産自動車で、誠実に誇りをもって勤務している社員の方は、どのように感じていらっしゃるでしょう。
本件があきらかになった発端は、内部通報だそうです。
◆各企業のIR用サイト以外にも、企業の「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等」は金融庁のEDINETで開示されています。